ひまわりが咲き、セミが鳴き、毎年繰り返す猛暑の夏になりました。暑さだけならば、涼しさを求める手段は数多くあります。しかし今年は、新型コロナウィルス感染拡大防止対策が加わり、マスク着用、ソーシャルディスタンスなど、気を遣うことが増えています。

 

 この病気は「若者は軽症、高齢者は重症」と言われていますが、幼稚園は大人と子どもが集団で過ごす教育機関です。子どもたちに迷惑をかけないためにも、教職員がコロナに感染しないことを心がけ教育活動を行う所存です。父母様も、毎日の健康チェックを実施し感染予防対策をお願いします。
 

 当園からクラスターを発生させないことを心がけ、秋の最大行事「運動会」を行うための準備を開始します。

 

 さて、コロナに対する政府の対応は、4.5月頃と現在を比較すると明らかに違いがあります。4.5月は感染拡大を阻止するため、幼稚園や小中学校の休園休校要請、県をまたいだ移動自粛の呼びかけがありました。しかし現在は、GoToトラベルがあり、大相撲やプロ野球などは観客の人数制限はありますが、実施するようになっています。
 

 政府のコロナ対策は、「コロナが蔓延しても生活を止めない」方針に変化しています。すると、「コロナ対策は個人や家庭、あるいは各事業所でお願いします」としていることになります。コロナ禍後の世界が、リモートワークに変化したことよりも、コロナ禍後の世界は「自己責任の時代」に変化したのです。
 

 私は、この時代を「グループ航海時代」と解釈しています。
 

 最新の船は、大海原に位置していても、GPSやレーダーを駆使し、現在地あるいは仲間の船の位置が判り、座礁することがないように設計しています。このような機器がない時代は、羅針盤や海路図などを基に航海をしていました。その昔の航海は、「迷ったら陸地を探せ」あるいは「母港に戻れ」が基本行動だったようです。

 

 そう思うと、今回のコロナウィルスは、迷走している船を「どのようにして正常な航海に戻すか」が問われています。最先端の科学を駆使し、ウィルスに負けないワクチンを開発することで迷走する船を前進させようと考える人がいます。前進させることには危険があるため、嵐が去るまで母港に戻ろうと考える人がいます。現時点で、どちらが正解とは言えない状況です。母港に戻るとは、家庭クラスター防止、職場内クラスター防止などを行うため、家庭内、職場内の点検と心構え対策を実施することです。
 

 75年前、日本に舵を取る船は、国家主導の「日本丸」しかなかったため、戦争という無謀な航海を国民に強いていました。しかし、75年後の今日は、日本丸以外に、各家庭や各職場が小さな船を持っていて、方向性を各自で選択出来るのです。
 

 現在、インド洋のモーリシャス諸島で日本のタンカーが座礁し、原油が流出、近隣国に多大な迷惑をかけていますが、最後は人海戦術のようです。過去を振り返ると、生活様式が多様化することで、今までの日本文化を大切にするのか、他国文化を真似て日本丸の舵取りをするのか、国家自体が模索していたような気がします。
 

 江戸時代から明治時代に変化するとき「開国鎖国」「尊皇攘夷」で日本国民が争った時代に似ています。
 

 幼児教育でも、刻々と対応が変化しています。


 平成元年度の幼児教育要領に「言ってはいけないこと、してはいけないことがあることに気づく」という文言がありましたが、現在は「良いことや悪いことがあることに気づき、考えながら行動する」に変化し、各自の対応に任せています。すると、「暴力を振るわれたので、考えた結果やり返した」という理論が、一時的であっても成り立ってしまいます。この理論を国家に当てはめると、大変なことになってしまいます。
 

 江戸、明治、大正、昭和、平成、令和と、国家が選択した施策の比較は出来ませんが、今まで行ってきた事象の検証をしないまま「新しい時代」の対応に追われることが多くなっています困ったら母港に戻る。困ったら家庭に戻る。困ったら身近な仲間でグループを作り行動する。これが生活の原点になるべきと思っています。
 

 当園でも、コロナ対策、熱中症対策を行いながら、運動会など様々な教育活動を実施する所存です。ご家庭でもコロナ対策を行い、子どもたちの健康管理をお願いします(園長)